今から10年前、帰去来という詩を載せてただいたことがある
いま一度この詩を。
令和2年は目に見えない脅威に私たちは戦々恐々と暮していた
親しい人に会う
何気なく過ごしていた生活
日々の会話
ささやかな集まり
それらの日常があっと言う間に断たれた
自粛、自粛で人々の心も殺伐とした
疑心暗鬼がさらなる不安を呼ぶ
私たちが甘受していた便利さや速さは何だったのか
深く考えさせられる日々
ウィルスという目に見えないものに今までの生活を変えざるを得なくなってしまった
もろさの上に繁栄があったということを痛感させられ日々でもあった
帰去来
そんな今だからこそコミュニケーションの必要性を説こう
隔離された状態で心細くなるのは当然のこと
自分は一人じゃない
あなたも一人じゃない
もしかしたら声をかけられずにいるかも知れない
そんな誰かも同じ時を生きているのだ
この時代に合わせた生き方を模索しながら
いま一度原点に帰り
足元を見てみよう
失ったものは大きいが人々は手をこまねている訳ではない
それぞれにできる範囲で工夫をし生活している
手に入れることができるモノを大切にして
新しい時を刻んで行こう
佐藤 美代子