庭の片付けをしていて ハチに刺された
チクッときた時 ’やられた’と言う思いと
救急病院はどこだろうの 思いが交差した
とりあえず 毒と針が流れるように
水道水の下で 痛くなるまで搾り出した
抗ヒシタミン軟膏を塗り 赤くはれてくる手の甲を見ながら
やるべきことはなんだろうと考えた
完全防備し まずハチの巣を取り除いた
幸い巣は6~7センチの アシナガバチのものだ
すでに刺されてから 1時間以上経過している
局所以外の異常はない
患部を冷やしながら 巣を取り壊されたハチに思いを馳せる
手入れのされていない庭にしたのは私の都合
巣に近づいたのも私の都合
一方的な私の都合で 巣は取り壊されてしまった
あんがい、
人との付き合いにも こんなことがあるのではないだろうか
周りにかけている迷惑や
一方的な思い込みは なかなか気づくことがない
自分にやさしい人ばかりの中にいるのは
手入れをしていない庭にいるようなもの
少し辛口の意見を言う友人は なんとなく煙たくって
ついつい疎遠になりがち
ハチの一刺しはいやだけど
庭にもこころにも風を入れるのは 大切だと思わせられた出来事だった
佐藤 美代子