ひとり言

レクエイム

重たく首うなだれたひまわり
つくつく法師の鳴き声
遠雷が夏の終わりを告げる
何事もなかったごとく季節は移り
自然は営みを続ける

足踏みしているのは・・人間だけか

思いもしない災害を身に受け
なお 其処から前へ進もうとする人々がいる
悲しさや嘆きを微笑みにそっと包んで
周りの人々に声をかける人がいる

季節の移ろいの中に
草や木が
悲しみの痕跡を埋め尽くしても
私たちは忘れまい
あの日の出来事を

佐藤 美代子

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