海の声を聞きたくて
季節外れの浜辺をたずねた
しぶきに踊るうみねこは何も語らず
夕日に染まる水平線がはるかに霞んでいた
日々の暮らしの中にふっと疲れを感じたとき
海を見たくなるのは私だけだろうか
潮騒は母の子守唄のように心地よく
過ぎ去った遠い日を思い出させてくれる
潮風を浴び
新しいエネルギーを感じながら
日常に戻る私
海よ また逢いに来よう
こんどは 朝日に輝くお前に
うれしい話ができる時に
佐藤 美代子